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クサガメさんの卵管脱

こんにちは獣医師の長尾です。
今回はクサガメさんの卵管脱についてです!
(爬虫類の記事が続いておりますが圧倒的に哺乳類・鳥類の診察の方が多いですのでそろそろ爬虫類以外の記事も載せたいと思います)

今回は、ノコちゃん、クサガメさんの女の子です。

お尻から赤いものが出ているとのことでいらっしゃいました。
DSCF11472.jpg


お尻から出るものは卵管以外にも腸や膀胱など様々ですが、特徴的な見た目、お腹の中に卵が触れる&最近卵を産んでいた、などから卵管脱を疑いました。卵管脱は卵や卵胞などが形成・発達することと関連して発生することがほとんどです

カメさんの卵管脱は、飛び出た卵管を中に押し戻す治療が功を奏することはほとんどなく、総排泄孔内で卵管は少しづつ壊死をしていってしまいます。そのため外科的治療にて、卵管摘出(卵巣も)することが第一選択となります。

ノコちゃんも手術による治療が早急に必要と考え、手術をすることとなりました。
甲羅を開ける(開甲手術)か迷いましたが、開甲手術の負担を考え後肢の付け根から手術をすることにしました。
開口手術よりも後肢の付け根の手術は視野が狭く大変ですが、クサガメさんは比較的この部位が広いため手術可能と考えました。
DSCF1186.jpg
挿管をして人工呼吸を始め心電図を取り付けます!

手術を開始してみると、
 ・お腹の中の本来あるべき場所ではないところに未熟な卵がある(卵墜)
 ・その影響で腹膜炎を起こしている
 ・腹膜炎で膀胱がほかの臓器と癒着している
 ・膀胱内に卵がある
などいろいろトラブルはありましたが無事手術は終わりました。

DSCF1197.jpg
摘出した卵巣と卵管です。左上の黄色いものが卵墜を起こしていたもので、右下の丸いものが飛び出ていた卵管の一部です。
卵巣は少しでも取り残してしまうとまた発達してしまうため残さず摘出することが大切です。

膀胱を切ったり、腹膜炎をおこしていたりで術後経過が心配でしたが、、、

手術して1カ月、食欲も戻りとっても元気になりました

DSCF1422.jpg
カメラ目線がとっても可愛いノコちゃんでした

小さい体で本当によく頑張ってくれました!!

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ミニペットクリニック

Author:ミニペットクリニック
埼玉県川口市にあるエキゾチックアニマル専門の動物病院“ピジョンミニペットクリニック”と申します。
日々の出来事や病院の情報、豆知識など、病院スタッフが綴っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします☆

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