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ウサギさんの子宮水腫(手術写真が含まれます)

2020/03/19
こんにちは。獣医師の川合です。
今回はウサギさんの子宮水腫についてです。

血尿があり、最近お腹周りが膨らんできたくるみちゃん、
子宮の病気が疑われたためエコー検査とレントゲン検査を行いました。
するとパンパンに膨らんだ子宮内に液体貯留が確認されました。
子宮水腫という病気の可能性が高く、このまま様子をみているといつ急変するか分からない状態なので、手術にて子宮と卵巣を摘出することにしました。

取り出した子宮の重さはなんと1.4㎏もあり、くるみちゃんの手術前の体重が3.0㎏だったので、体重の約半分の重さを子宮が占めていたことになります。kurumi14.jpg


くるみちゃんは9歳という大変高齢の子ながら、手術をすごく頑張って乗り越えてくれました。
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手術当日からご飯を食べてくれる回復ぶりで、スタッフ一同とても安心しました。

ウサギの女の子で子宮疾患はとても多い病気です。もし血尿が出てきたり、お腹が急に膨れるようなことがあったらお早めに診察にいらしてください。

また子宮疾患の予防として若いうちの避妊手術をお勧めしております。詳しくは、避妊手術についてのブログをご参照ください。こちら
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うさぎの潜在精巣、精巣腫瘍

2015/02/08
こんにちわ。
ミニペットクリニックでは最近高齢の子達の手術が続いています。
ペット全般の寿命が延びている傾向にあり、当院で診察しているような動物の中でもうさぎは10歳近くになる子が珍しくなくなりつつあります。それに伴い腫瘍の症例も増えてきているため、高齢での手術が必要になってきているのだと思います。

今回の症例はもう少しで8歳になる雑種のうさぎです。
DSC_1352.jpg

術前の写真を撮り忘れてしまったので絵で解説します(汗
左の精巣が直径4cm、右の精巣は大きさは問題なかったのですが、お腹の皮膚の下にありました。

腫瘍は一般的に悪性と良性に分けられます。悪性腫瘍とは、いわゆる「癌」です。
例外はありますが、大きくなるペースが早いものや転移をしてしまうものを悪性と呼びます。
うさぎでの精巣の悪性腫瘍は頻度は高くはないです。しかし良性だったとしても時間とともに徐々に大きくなり、いずれ歩くときに地面と擦れるようになってしまうことや、歩くときの障害になるケースがあります。

潜在精巣とは、本来、生まれてすぐの時はお腹の中にある精巣が陰嚢へ入っていくのですが、それがうまくいかず、お腹の中や皮膚の下に留まってしまうことを言います。このこと自体が害になることは少ないですが、潜在精巣は腫瘍化し易くなるという点に注意が必要です。

今回、飼い主様と相談の上で、悪性腫瘍の可能性を想定し、陰嚢ごと切除しました。また、潜在精巣も、肉眼上では問題なさそうですが、腫瘍化するリスクがあるため、一緒に摘出することになりました。
DSC_1350.jpg
そのため、通常の去勢手術よりも傷口は大きくなってしまいましたが、無事きれいにくっついてくれました。

DSC_1351.jpg
手術直後から食欲旺盛で、飼い主様の心配を吹き飛ばすほど、術後の経過もよい症例でした。
病理検査の結果は左右とも良性腫瘍だったので、一安心ですし、右の精巣も摘出しておいてよかった、という結果になります。
あとはこの子が今後、大きい病気をせずに穏やかにすごせたらなぁと願っています。
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