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うさぎさんの骨折

2020/09/10
こんにちは。獣医師の川合です。
今日はうさぎさんの骨折の整復についてです🐇

チャチャちゃんは、大きな音に驚いてケージ内で跳びはねた際に、後肢の骨を骨折してしまいました。
こちらが、手術前のレントゲン写真です。
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手術では、まず折れた骨同士をつなぎ合わせ、中にピンを入れました(髄内ピンといいます)。さらに、ねじれを防ぐために外側からも角度を変えてピンを入れました(創外固定といいます)。
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術後は自宅でしばらく内服薬を使用しつつ安静にしてもらい、定期的にレントゲン検査にて骨の様子を確認しました。
無事に骨が癒合したので、後日ピンを抜くことができました。
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なお、女の子なので今後の子宮疾患のリスクを考え、抜ピンの手術の際に避妊手術も一緒に行いました。

チャチャちゃんはまだ小さいにも関わらず、手術を頑張ってくれました。術後は食欲・元気ともに問題なく過ごしてくれています。
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うさぎさんの去勢手術

2019/07/29
こんにちは。獣医師の川合です。
今日はうさぎさんの去勢手術についてお話します


男の子のうさぎさんで、尿スプレーや攻撃的な性格、自分の毛をむしってしまうなどでお困りの飼い主さんはいらっしゃいませんか

これらの行動には性ホルモンが関係している可能性があります。

去勢手術を行うと、上記の行動が落ち着き(その子によって程度が異なりますが)、また精巣腫瘍の予防にもつながります。
繁殖相手がいないことによるストレスから解放され、性格が穏やかになる子が多いです。

もしうさぎさんの行動でお悩みの方は、一度健康診断を兼ねてお越しいただけたらと思います。
手術に関しては、1つ前のブログ「うさぎさんの避妊手術」で麻酔や入院についても記載しておりますので、ぜひそちらもご覧ください。

なおこちらは完全予約制となっておりますので、来院の際はお電話でご予約のほどお願いいたします



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ウサギさんの避妊手術

2019/07/11
こんにちは獣医師の長尾です。

今日はウサギさんの避妊手術についてです。

最近は避妊手術の必要性に関して、飼い主様に徐々に浸透してきていると感じることが多くなってきております。

ワンちゃんネコちゃんでは普通にほとんどの子がしている避妊手術。
ウサギさんでもとっても大切です!
というのも、ウサギさんは子宮の病気がとても多く、10歳まで生きたらほとんどの女の子が子宮の病気になるとも言われています。
更に達が悪いのが、『腺癌』の発生率がとても高いことです。子宮腺癌は2歳くらいの若い子でも珍しくありません。

なぜそんなに子宮疾患が多いかというと、卵巣からのホルモンが関係しています。
ウサギさんはとても発情回数が多く、その間、子宮は常に性ホルモンの影響を受けます。そうすると異常な細胞も生まれやすくなるのです。性ホルモンの影響は子宮のみならず、乳腺にも影響するので、乳腺腫瘍の発生も多くなります。また、達が悪いことに、乳腺は『乳腺癌』の発生が多いのです。

腺癌を放置してしまうと、もちろん助かりません。。。
肺やお腹の中、骨などに転移をしてしまい、とても苦しくなってしまい亡くなってしまいます。

そういったことを防ぐために予防的な避妊手術がとても重要となってきます(乳腺癌は避妊手術で完全には防げませんが・・・)。
個人的にはワンちゃんやネコちゃんより、ウサギさんの避妊手術の方が重要と感じます。

病気になってからでは、すでに腺癌で転移している、状態が悪くて手術できないなどといったこともあります。

「うちの子は若くないけど避妊手術できますか?」といったご質問をよく受けます。
もちろん若い(1歳くらい)子での手術のほうが安心ですが、5歳でも7歳でも避妊手術はできます。
(避妊手術前には身体検査やレントゲン、血液検査をさせていただいております。)

当院は小動物の専門病院なので、ウサギさんの負担をできるだけ少なくするため、ウサギさんに適した吸入麻酔薬を使用しております。また、手術時間を可能な限り短縮して負担を減らすため、超音波手術装置といった特殊な医療機器を用いて手術しております。こちらは、超音波により卵巣や子宮の血管を処理する機器で短時間で出血はほとんどなく手術することが可能です。

また、ワンちゃんやネコちゃんのようなウサギさんのストレスになるペットさんはおりませんので、手術後の入院もストレスが少なくできます。(実はこれはとても大切でワンちゃんやネコちゃんの声やニオイのストレスで麻酔管理や術後も回復は全然違うと感じます)


手術のご予約は、お電話でも受けつけております。
手術のご相談に関しましては、一度診察のご予約をお取りいただき、ご来院していただく形となりますのでよろしくお願い致します。

男の子の去勢手術に関しましてはまた今度書きたいと思います。
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チンチラの子宮蓄膿症

2015/03/17
こんにちわ。
今回は少し珍しい症例の紹介をさせていただこうと思います。

今回の動物はタイトル通り草食獣のチンチラです。
動物病院では電話で問い合わせを受けた時に、猫のチンチラと獣医師が勘違いし、犬猫の病院に来院してしまうことがある動物です(笑)そのせいか年に1~2回友人の獣医から問い合わせがきます。

子宮蓄膿症とは、何らかの原因(多くの場合は発情が関与)で子宮内に菌が沸いてしまい、強い炎症と共に膿がたまってしまう病気で、当院で診察しているような動物より、主に犬での発生が多いです。
菌の出す毒素によって、急速に状態が悪くなりうる、怖い病気の一つです。
この症例の子は、「元気食欲の消失、お尻がぬれていて、白い液がでている。」という理由で来院されました。
超音波検査にて子宮の拡張と液体の貯留を確認し、診断にいたりました。
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画像の上のほうにある黒い部分が全て膿です。
幸い血液検査上大きな問題がなかったので、その日のうちに手術を決行しました。
(これより下は手術中の写真がありますので、グロテスクなのは、、、という方は注意してください)






全身麻酔下で、お腹を開けてみると、かなり拡張した子宮が認められました。

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本来正常なチンチラの子宮は5mm程度なので、4~5倍の大きさになっており、中には液体が大量にたまっていました。
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摘出した子宮の全貌です。
発生には発情がかかわっている可能性があるため、卵巣も一緒に摘出しました。

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無事手術を乗り越えてくれて、麻酔を切り、目がさめるまで酸素を嗅がせています。

術後の経過は非常によく、3日の入院の後、おうちに帰してあげることができました。
その後、お薬が嫌いすぎて病院に来ることになってしまいますが今はおうちで元気よく、ご飯も食べていてくれているとのことです。

チンチラの子宮疾患は稀な病気と言われており、教科書にもほとんど載っていません。なので、多いとは言えない病気なのかもしれませんが、ネットで調べてみるとこの病気の闘病記のようなブログがちらほらあります。
今は少ないとされているかもしれませんが、長生きをする子が増えてくれば、教科書が変わってくる可能性は十分にあると思います。

初めて当院に来て、その日に手術をするという急な話になってしまいましたが、信用して受け入れてくださった飼い主様と、手術を乗り越えてくれたチンチラさんに感謝です。





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うさぎの足先にできた肉腫

2015/02/23
おはようございます。
今週は獣医の大きな学会もあり、更新が遅れてしまいました。。。
さて、今回は足の先にできてしまった肉腫を切除した症例を紹介させていただきます。
肉腫 というと一般の方には馴染みのない言葉かと思います。
簡単に言えば、癌と同じようなものです。
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左手の親指と人差し指の間に腫瘍ができてしまった、10歳5ヶ月のおじいちゃんうさぎです。
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足先にできる悪性の腫瘍は転移や再発をしやすいタイプのものが多く、ただ見える範囲のできものを取るだけではすまないケースが多いです。また、腫瘍のせいで痛みを伴うことも多いです。
レントゲンで確認をしたところ、幸い骨が溶けたり、折れたりはしてなく、激しい痛みはなさそうでした。
今回は、できものと一緒に親指、人差し指を切除するという飼い主様にとっては断腸の思いの手術となりました。
中指までとるべきか、前足を切断するべきか、、、手術のメリットとデメリットをふまえ、飼い主さまと相談しながら悩みぬいた症例でした

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幸い、手術をした日の夜中には大好きなきゅうりとイチゴを食べだし、痛そうでしたが、手を着いて歩いてくれていました。
こういうとき、本当に動物は強いなぁと改めて感心させられます。
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指を切る、、、ご想像のとおりとても痛い手術です。
少しでも痛みを抑えるため、局所麻酔や鎮痛剤をフル活用しました。
写真は当院の新兵器で、体に貼ることで強力な鎮痛薬を持続的に投与するフェンタニルパッチというお薬です。
薬が奏効したのか、入院中ものすごく痛そうな様子はみられませんでした。

手術時に肉眼上、顕微鏡上の簡易検査で取りきれていることを確認したのですが、病理検査の結果では残念ながら腫瘍細胞が染み込むように広がっており、完全には取りきれておらず、今後も再発のチェックが必要です。
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術後の経過は良好で、傷口もきれいにくっついてくれて、今のところは再発もなさそうです。
なんとかこのまま再発せずに暮らせれたらと切に願っています。


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